[保存版] 最強の小型CNC旋盤用防音ボックスを設計してみる -材料編-

最強の小型CNC旋盤用防音ボックスを設計してみる -材料編-

以前購入した小型CNCマシーンですが早速試削してみたところ、切削音が大きく賃貸で使用するのは厳しそうです。

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そこで今回は最強のCNC防音ボックスを設計してみようと思います。

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防音の基本

まず防音とは、音を外に漏らさない遮音と音を吸い込む吸音から成り立ちます。

建築業界では制振という要素もありますが、今回は無視します。

遮音の基本

遮音を考える上で重要になってくるのが「質量則」という概念です。

質量則とは、

素材が高密度で質量が重ければ重いほど、遮音性能(透過損失)が高く、

周波数が高い音(高音)ほど遮音されやすい

という法則です。

吸音の基本

遮音だけでは、ボックス内で音が反響してしまい中々減衰しません。

吸音は、音の振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで音の減衰をスムーズにします。

吸音材には熱エネルギーに変換しやすい多孔質の材料が使われ、厚ければ厚いほど吸音性能が高いです。

また多孔質ゆえに低密度の物が多く、周波数の高い音に対して効果を発揮します。

まとめ

  • 遮音材には高密度の分厚い物。
  • 吸音材には多孔質の分厚い物。

既存の製品を真似る

遮音材と吸音材に求める性質はわかりました。

次は既存の製品からヒントを探します。

※dBとは音の大きさの単位です。

掃除機の音が約70dB、換気扇の音が約50dBです。

 ペット用防音室(音調パネル、-30dB)

95dBにもなる犬の鳴き声を30dBも下げてくれる防音室です。

ピアノ会社の音調パネルを使用しているようですが、詳しい材質は不明。

この商品で注目するべきは「独立二重構造」でしょう。

パネルを2枚使用し、空間を作る事で遮音性能が向上。かつ軽量化も行えるそうです。

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 発電機用防音ボックス(ステンレス、-15~20dB)

発電機も結構うるさいですね。

こちらは遮音材にステンレス、吸音材にグラスウールを使用しています。

「発電機にグラスウール?燃えない?」と思われるかもしれませんが、グラスウールは不燃性。

この防音ボックスは高い防火性能を謳い文句にしています。

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 簡易防音室(ダンボール、-30dB)

こちらはダンボールで作られた防音室です。

ダンボールでありながら高い防音性能を備えており、また非常に軽量です。

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まとめ

色々検索してみたのですが材質を企業秘密にしている会社が多く、あまり参考になりませんでした。

せっかくですので「独立二重構造」は採用してみます。

先人のCNC用防音ボックスを真似る

調べてみると非常にたくさんの方たちがCNC用の防音ボックスを作成しているようです。

次は先駆者の知恵を借りましょう。

よく使われる遮音材

  • パーティクルボード、MDF

木材の破片を接着材で固めた木質ボードです。

通常の木材より密度・精度が高く、強度もそこそこあります。そして何より安い

非常に多くの方が遮音材として選択されています。

欠点として水に弱い、ネジの保持力が弱い。

そのため、ネジを使わず接着剤で組み立てている方もおられます。

同一メーカーにおいては密度、強度共にMDF>パーティクルボードとなります。

ただしメーカー毎に密度のバラつきが大きく、A社のパーティクルボード>B社のMDFとなることもあります。

  • 石膏ボード

密度はパーティクルボード、MDFとほぼ同じ、欠点も同じ。

組み立ては専用のネジ、接着剤で行えます。

値段も安いのですが骨組みも作成する必要があるため、使用されている方は少ないようです。

  • アルミ

密度はパーティクルボードの3~4倍となり、優れた遮音材です。

ネジも使用可能。アルミ合金なら強度も高いです。

デメリットとして上の3素材より値段が高いです。g単位ですと鉄の方が安いです。

ガチ勢の方に好まれるようです。

よく使われる吸音材

  • ウレタン

吸音スポンジとして売られています。

ウレタンそのものが多孔質で吸音効果を発揮します。

また吸音スポンジの中には、スポンジの形状(凹凸)により吸音効果を増大させる物もあります。

欠点として、凸凹形状の物は場所を取ります。

型崩れもしにくく、大多数の方がウレタンを使用されているようです。

  • グラスウール

繊維質(多孔質)の吸音材です。ガラス繊維のため不燃性

CNCでマグネシウムや木材を加工する場合は、切り屑から火災が発生する可能性があり、火災対策として導入されている方が居るようです。

こちらは厚みのバリエーションがあり、スペースに応じて選択できます。

表面の繊維がほつれる事があり、精密機器の近くで使うのは止めた方がよさそうです。

  • ゴム板、ダンボール

応急処置や気休めで貼られている方が多いです。

上2つよりは劣りますが、吸音効果があるようです。薄いため場所も取りません。

  • 有孔ボード

音楽教室の壁等に貼られているボードです。

こちらは音を熱エネルギーではなく、共鳴エネルギーに変換します。

吸音材の中では珍しく、低音も吸音できます。

入手性がネックです。

総括

  • 重量度外視、低音遮断目的なら鉄や鉛等の密度の大きい金属を使用する。
  • 軽量化するのならMDF等を独立二重構造にする。
  • 吸音材の定番はウレタン。
  • 低音も吸音するなら有孔ボード。
  • 火災対策ならグラスウール。

CNC切削の場合は低音がほぼ出ないので、吸音材はウレタン。

賃貸の床が抜けると困るため、遮音材はMDF独立二重構造で製作してみます。

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